どうもKelonです。
今回はベースを立って弾く時の必需品、ストラップについてです。
みなさんストラップなんてなんでも良いと思っていませんか?
その考えは今すぐ捨てましょう。
テキトーに安いストラップを選んで使っていると知らず知らずのうちに練習効率を落としているかもしれません。
実はストラップ選びによって、
・演奏のしやすさ
・オシャレ度
・疲労の溜まり方
が大きく変わってきます。
そしてそれらを決めるストラップの要素が、
・ストラップの長さ
・ストラップの太さ(幅)
・ストラップの素材
・クッションの有無
です。
それぞれの特徴をしっかり抑えた上で、自分のポテンシャルが最も発揮される1本を選びましょう。
ストラップの長さ
まずは自分が構えたいベースの位置を知る必要がありますが、構えたい位置と弾きやすい位置は必ずしも同じとは限りません。
ベースを高い位置で構えすぎると弾けないことはないですが必要以上に肘をあげる必要があるので腕に疲労が溜まりやすくなりますし、低い位置で構えすぎると座って弾いている時以上に左手の手首を前に出して弾かないと指板が押さえられないので弾きづらくなります。
人によって構える位置で出てくるメリットとデメリットは異なるのでまずは好きな位置で弾いてみて弾きづらかったり、明らかに座っている時より演奏のクオリティが下がっているようならストラップの長さを調節してみましょう。
手が小さかったり、腕の短い人は低い位置で構えると正直かなり弾きづらいです。
どうしても低い位置で構えたい場合は普段のベース練習を立って行うなどして手首を極限までやわらかくしましょう。
外国のアーティストでめちゃくちゃ低い位置でベースを弾いている人がいますが、
彼らは日本人に比べて手が大きくて腕が長い人が多いため、低い位置で構えてもストレスなく弾けてしまうのです。
ほとんどのストラップが体型に合わせて長さを調節できるようになっていますが、ストラップごとにそれぞれ調節できる範囲が違ってきます。
https://www.soundhouse.co.jp/より引用
例えばこちらの2つのストラップを比べたとき、
黒いERNIE BALLのものは約104-182cm
水色のFenderのものは約111-133cm
とそれぞれ調節幅が違います。
ベースをすごく低い位置で構えたい人はより長くできるものを、高い位置で構えたい人はより短くできるものを選ぶ必要があります。
また、子供や身長の低い女性はストラップ選びに失敗すると一番短い長さにしても低い位置にベースがきてしまい弾き辛くなるのでより慎重に選ぶ必要があります。
ストラップの太さ(幅)
ストラップの太さも演奏性に関わってきます。
幅が太い
・安定感があるが、取り回しは悪い
・体に触れる面積が大きいので重量が分散しベースが軽く感じる、疲れにくい
幅が狭い
・取り回しが良くベースを動かしやすいが、安定感は無い
・ベースの重みが伝わりやすいので体に負担がかかる
とそれぞれ特徴があります。
例えばアッシュボディの5弦ベースなど重たいベースを使っている人は幅が太いストラップを選んだ方が肩や腰にかかる負担を軽減できます。
また、それ以外の人でも太いストラップは安定性が増すのでベースがしっかりと固定されて弾きやすいです。
逆に演奏中に激しく動き回ったりベースを動かしながらライブパフォーマンスをしたりするような人は細いストラップを使った方がストレスなくパフォーマンスができるでしょう。
また、太すぎるストラップは首に当たってしまいそれが不快に感じる人もいますが、細いストラップであればそういった心配はないかと思います。
幅が狭い派の人も最低5㎝くらいのものにしておきましょう。
ギター用の幅2㎝くらいのものも使用できますが、ギターより大きくて重たいベースを支えるには細すぎて弾きにくいですし、体にかかる負担も大きいです。
ストラップによく使われる素材
・合成繊維(ポリエステル、ナイロン)
・コットン
・ネオプレン
・レザー
主にこの4種類が存在します。
ネオプレンも厳密にいうと合成繊維ですがポリやナイロンとはいろいろ別物と言っても良いのであえて別表記にしました。
ちなみに値段はざっくり素材別に分かれていて安い順に
合成繊維≦コットン≦ネオプレン≦レザー
といった順番になります。
合成繊維(ポリエステル、ナイロン)
最も安価でカラーバリエーションも多いのがこちら。
安いものだと500円〜1000円くらいで買えます。
安価に購入できるので手が出しやすいですがツルツルと滑りやすくクッション性も無いため、アッシュボディや多弦等重いベースを使っている人にはあまりおすすめしません。
またボディが小さいベースや変形ベースなどはベース自体の重量バランスが悪いことがあるのでツルツル滑る合成繊維を使っているとヘッド落ちして演奏性が損なわれるので注意しましょう。
逆にアルダーボディのジャズベースやプレシジョンベース等軽いベースを使っている人には安価でデザインの幅も広いのでおすすめです。
コットン
お次はコットン。綿というとわかりやすいでしょうか、Tシャツとかによく使われている素材です。
合成繊維ほどとは行かないまでもこちらのコストパフォーマンスもなかなかよく、1000円〜2000円くらいで購入できます。
長い間使っていると毛羽立ってきますが、衣類にも使われている素材なので触り心地がよく合成繊維よりこちらの方が好みという方も多いです。
コットンよりは滑りにくいですがそれでもツルツルはしていますし、クッション性なども合成繊維とあまり変わらないので特筆すべき違いは手触りくらいでしょうか。
こちらもデザインの幅がひろく、合成繊維より可愛いものが多いので女性や中性的なファッションの男性に特におすすめです。
ネオプレン
こちらは宇宙服やダイビングのウェットスーツに使われている合成のゴムです。
ポリやナイロンと同じ合成繊維ではあるものの、滑りにくさやクッション性は比べ物にならず、ネオプレンの方が圧倒的に良いです。
その分お値段も4000円〜10000円とポリやナイロンより高額です。
クッション性に関しては4つの素材の中では一番、滑りにくさもレザーには劣りますがそれでもしっかり肩で止まってくれます。
カラーバリエーションはほとんどなく、黒がほとんど。
ネオプレンの外側をナイロンなどで覆っているものもありますが、それでもグレーや黒よりの色なのでストラップで個性を出したい人には向かないかもしれません。
重いベースを使っている人や腰や肩に痛みを感じている人に最もおすすめできる素材です。
腰痛持ちのKelonはネオプレンのストラップにしてからだいぶ楽になりましたし、肩凝りも軽減されました。
レザー
最後にレザー、そう革です。
クッション性はネオプレンには劣るものの革は使っているうちに自分の体の形に合わせて伸びてくるのでフィット感は抜群です。
また、滑りにくさも4つの中では1番ですね。
市販品でも3000円〜30000円と値段の振り幅がかなり大きく革工房がオーダーメイド品を受け付けている場合などもあるので高いものだと50000円を超えたりします。
ただ寿命は長く、使い込むほどアジが出てくるので渋くてかっこよくなります。
色は黒や茶色などいかにも革!と言ったものが多いですが、デザインが刺繍されていたりスタッズが付いていたりと装飾されているものも多く、少ないですが色が付いているものもあるので意外に選べる幅は広いです。
ただ、レザーストラップ購入の際には気をつけるポイントがあり、それはレザーが合皮(合成の革)か本革(牛革)かというところ。
もし値段だけを見て合皮のストラップを選んでしまうと、見た目はレザーストラップそのものですが上記で紹介した革製ストラップのメリットはほとんど得られません。
見た目だけ革ならそれで良いという人は安価な合皮のストラップでも良いと思いますが、せっかくレザーストラップを買うならしっかり革の恩恵が受けられる本革のものを選びましょう。
ストラップのクッションの有無
ストラップには体の負担を軽減するために、クッションが付いているものも存在します。
例えば、合成繊維のストラップにレザーやネオプレンで出来たクッションが肩の部分ついているなど、ベースが滑りにくくなっていたり肩への負担を減らしてくれたりします。
クッションがついているタイプのストラップは、クッション部分でレザーやネオプレンのメリットを得られながらも、ストラップ自体は安価な合成繊維で出来ていることも多いので安くて高性能なものが多いです。
値段を抑えて体への負担も減らしたいという人におすすめです。
目的別のおすすめストラップ
最後に目的別におすすめストラップを紹介していきます。
だいたいのストラップは一番長くすれば低い位置でも構えられるので低い位置で構える人はクッション性や見た目を重視して選んでください。
おしゃれなストラップが欲しい人
FENDER ( フェンダー ) / Fender 2″ Monogrammed Strap
定番のFenderのストラップ。
Fender製ということもあり、特にジャズベースやプレシジョンベースとの相性が良いように感じます。
柄物ですがカラーが6種類から選べるので自分のベースの色やファッションにも合わせやすいです。
高い位置で構える人、身長が低い人
LEVY’S ( レヴィース ) / MSSC8
最短約83cmとかなり短く設定できるので女性にもおすすめ。
コットン素材なので質感がおしゃれでカラーバリエーションも多いので選択肢も多いです。
コットンにしては比較的肉厚なのでクッション性が高いのもおすすめできるポイント。
体の負担を減らしたい人
COMFORT STRAPP ( コンフォートストラップ ) / Pro Bass
クッション性と言えばこれ!と言って良いほど大定番のCOMFORT STRAPP。
クッション性の高いネオプレンを肉厚に使用しており、肩から背中にかけての負担が大きく軽減されます。
またベースをストラップでぶら下げるのではなく、ストラップでベースを引き上げるというコンセプトで作られており不思議ですがベースが軽く感じます。
長さもShort、Long、Extra Longと選べるので自分の体型に合わせて選ぶことができるのも嬉しいポイントです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ストラップ毎の素材の特徴を抑えて、自分の演奏スタイルにあった長さや太さを選ぶことで演奏のしやすさや体への負担はかなり変わります。
普段の演奏でなんとなく、弾きづらさを感じでいたり肩や腰に違和感を感じている人は一度ストラップを見直してみてはいかがでしょうか。
若いときはどれだけ弾いても疲れませんが、だんだん歳をとってくるとベースの重みがダイレクトに肩や腰にかかってきます。
ベースは歳をとってもずっと楽しめるものなので体を壊す前に体に優しいストラップを選ぶの大事です。
では!
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バンドマンから会社員になったアラサーベーシスト。
会社の飲み会をすっぽかしてベースを弾いちゃうほどのベース好き。
今までのベース人生を無駄にしないために役立つ情報を発信中!
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