『ギターよりベースの方が簡単だよ』
『バンドの中で一番早く弾けるようになるのはベースだよ』
このような言葉を耳にしたことはありませんか?
実際一度にたくさんの場所を押さえたり弦の数も多いギターや、4本の手足をバラバラに動かさないといけないドラムに比べたら簡単そうなイメージはありますよね。
今回はそんな”ベースが実際にバンドの中で一番簡単な楽器なのか?”という疑問にお答えできたらと思います。
実際一番早く弾けるようになるのはベース
これは本当と言って間違い無いでしょう。
ベースは基本的には『一つの場所を押さえて一本の弦を弾く』ということができれば音が出ます。
上記にも書きましたが、他の楽器に求められるような複雑な動きが最初は必要とされないためです。
演奏する音楽のジャンルによっては玄人になっても動き自体はシンプルなままです。
ギターはコードを抑えるためにたくさんの弦を一度に押さえなければいけなかったり、弦の数もベースより多く、弦の間隔も狭いのでより繊細な動きが必要になります。
ましてやドラムなんてサッカーやキックボクシングなどのスポーツをしていない限りは、歩いたり走ったりすることくらいにしか使っていない足を酷使する楽器なので慣れるまではめちゃくちゃ難しいと思います。
ベースが簡単な理由3選
ここでベースが簡単な理由を一度整理しておきましょう。
①弾き方がシンプル
まず第一に弾き方が非常にシンプルなことが挙げられます。
前述の通り、基本的には右利きの人であれば左手で出したい音の場所を一箇所だけ押さえ右手で1本の弦を弾くだけです。
昨今YouTubeやInstagramなどのSNSを見ていると同時に何本もの弦を弾いていたり人間とは思えない速さで指が動いたりしているような人が散見されますが、バンドで音楽をやるとなったらあそこまでのスキルは基本的に求められません。
ベースはバンドのリズムを担う縁の下の力持ち的なパートなので、あまりに派手だと『ベースはもう少しシンプルでいいかな』なんて注意されたりすることもあるくらいです。
弾いてみた動画などで超絶スキルを披露しているような人でもバンドの中では大人しくしていることがほとんどだということを覚えておきましょう。
②フレーズが簡単
選曲にもよりますが初心者いきなりめちゃくちゃ難しい曲を練習することはまず無いでしょう。
同じ音を一定のリズムで弾き続ける”ルート弾き”というものができればとりあえずバンドで合わせられますし、弾けていることにはなるので『ベースが一番簡単』と言われていることの一番の要因だと考えます。
③弦が太くて楽器が大きい
ギターと比較した話になりますが、弦が太く押さえる場所も広くてスペースがあるので的が絞りやすくて押さえやすいです。
弦の感覚も広いため目で見てもわかりやすいので押さえ間違える確率もギターに比べると低いような気がします。
最初に苦労するポイント
上記の書き方だとさもベースが誰でも簡単に弾ける楽器だと思われてしましそうですが当然そうではありません。
あくまで”他の楽器と比べたら簡単”という話です。
人間の体はベースを弾くために作られているわけでは無いのでまずベースを弾くことに鳴らしてあげる必要があります。
その上で難しいポイントを下記に記載するので参考にしてください。
①そこそこ筋力が必要
メリットでもある弦が太いというポイントですが当然その分押さえる力はギターより必要です。
弾き慣れてくれば脱力した状態でも簡単に押さえられるようになるのですが、最初はかなりきついと感じるでしょう。
慣れれば子供でも押さえられるのでマッチョになる必要は無いですがそもそも最初は押さえることが難しいということは覚えておきましょう。
②手の柔軟性も必要
楽器が大きいので横移動するときなどにギターより大きく手を広げなければなりません。
初心者のうちは全然手が開かなくて悩んだりすることもあるかもしれませんが、続けていれば必ず開くようになりますので気にせず練習しましょう。
楽しめるようになるのは時間がかかる
華やかなギターや派手なドラムと違ってベースは”同じようなフレーズを一定のリズムで弾き続ける”が基本です。
よっぽどのリズムオタクじゃ無い限りは、つまらないと思う人が大半でしょう。
ベースは簡単だと言われながら、ベースの人口が増えないのはこの理由が大きいと思います。
スラップやタッピング、早いテンポで複雑なフレーズが弾けたりとスキルが上がってきたり、リズムへの興味やべーすそのものの楽しさが理解できるようになればかなり魅力的な楽器なのですが、そこに到達するには年単位で時間がかかります。
友達とバンドをやっていて定期的にみんなでセッションするなど楽しみがあれば別ですが、家で一人で弾いていることを”楽しい”と思えるようになるのはかなり時間がかかります。
まとめ
あくまでベースが簡単と言われているのは『なんとなく弾けるようになるのが一番早い』という意味です。
実際には、他の楽器を邪魔しない気遣いができたフレーズ作りや、バンド全体のグルーブをまとめて支えるリズム感やボトム感など求められることや技術がかなり多く、”職人”的な立ち位置を求められる楽器です。
また、ギターやキーボードなどの上物系に比べ、バンドメンバーやお客さんからダメ出しを受けることが多い楽器でもあります。(これに関してはドラムも同様)
他の楽器が簡単というわけでは無いですが、ギターやドラムなど、ベース以外の楽器をやっている人も上級者であればあるほど『ベースが一番難しい』と言う人が多いくらいなので、あくまで”出来る”ようになるのは難しい楽器だということをよく理解しておきましょう。
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バンドマンから会社員になったアラサーベーシスト。
会社の飲み会をすっぽかしてベースを弾いちゃうほどのベース好き。
今までのベース人生を無駄にしないために役立つ情報を発信中!
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